匠の宿 山懐からの手紙

どこからも遠く、だからこそめぐり遭える「湯」と「自然」と「人」。山懐で癒しの宿を守り続ける番人達からの手紙
            ある日の事だった・・
            突然の指令
            男達は息を呑んだ・・

             
            その指令は過酷なものだった・・
            標高1200メートルを越えるこの地
            人力のみで行われる作業
            少ない酸素は男達の疲労に拍車をかけた

            指揮を取る男、除雪隊長と呼ばれていた
            多くの経験と勘だけがたよりだった

            重い雪、滑る足場、作業は困難を極めた
            「このままでは期日に間に合わない!」
            男達の背中につめたい物が走った・・・

            隊長は期日の延期を求め依頼者を訪ねた
            「無理です、どう考えても期日には間に合いません、
            多くの隊員にも疲労の限界が来ています」

            沈黙が続いた・・・

            その時、依頼者が言った・・
            「温泉が使えないか」

            湯量の豊富なこの地、風呂に使用された温泉は毎分1トン
            この湯を使い雪を熔かす!

            隊長は「いける」と確信した・・・

            そしてついにそれは完成した!

 





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             期日より5日も早い完成だった
             全長20m 貸切露天までの雪道
             
             ライトとランプの灯は
             雪道を光の道に変えた

             それは想像以上の美しさだった・・

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山懐の挑戦者達

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